第120章 お前が行けば恥をさらすだけだ!

「ちょうどいいわ。この件は私が段取りする。親子イベントは、当日、菜央と一緒に行ってあげる」

佐伯薫はそう言って、わざとらしく胸を張った。

「おばさん、5か国語できるのよ。普段の会話だって、イベントでのやり取りだって余裕。菜央が幼稚園のお友だちの前で、恥をかかないようにしてあげる」

「5か国語」のところだけ、妙に強く噛んでみせる。視線の先は水野佑奈。学歴と能力を見せつけるための言葉で、ついでに佑奈を下に置く――その意図が透けていた。

薫にとって、水野佑奈は「高校を出てから空白のある女」だ。ろくに勉強もしていない、まして外国語など論外。自分とは比べものにならない。

有川菜央も、以前の一...

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